祝『NEW LOVE』発売!先入観を捨てた本当のB’z評~凄いのは売上枚数じゃない

B’z Official Website

※この記事はmecrunetから移転、Netsqueakにて再編集したものを公開しています。

1988年にデビューした『B’z』は、昨年30周年を迎え、今年31年目の活動をスタートさせている。

彼らが日本のポップカルチャーに多大な影響を与えたモンスターユニット(バンド)であることは言うまでもないが、CDの売り上げが日本一を誇るが故の「メジャー感」からか、あえて語られることの少ない、避けられる存在でもあった。

以前『アメトーーク』でもB’z芸人として取り上げられ、ファン以外にもその魅力を感じた人も多かっただろうが、時代と共に「ultra soul」くらいしか知らないという人が特に若い人には増えているのも現実だ。

そこで、これまで触れることが無かった人も、テレビで興味を持った人も、改めてB’zという存在がどういったものなのかを知ってほしい。

クオリティの高さに麻痺した日本人はB’zを軽く見過ぎている

これは、アメリカのヘビーメタルバンド『メガデス』の元ギターリスト「マーティ・フリードマン」の言葉だ。

彼は『メガデス』時代、日本へツアーに来た時、偶然耳にしたB’zの曲に衝撃を受けたことからJ-POP通になり、日本に拠点を移したことで有名だ。

J-POPとの出会いは1990年代半ば。所属していたメガデスというバンドの日本ツアーのときです。お店にいるとき流れてきたB’zの「Liar! Liar!」(’97)を聴いて「なんだよこれ!」って衝撃を受けて、すぐにCDを買いに行ったのが最初です。
マーティ・フリードマンが語るJ-POPの魅力|GQjapan.jp

日本に漂う洋楽コンプレックスが生んだ偏見

ギターの松本孝弘さんは、TMN(TMネットワーク)でサポートギターリストだったことから、デビュー当初のB’zは、小室哲哉さんの音作りや、TMの流れを汲んだような、打ち込み系のデジタルポップという感じで、ロックと言うより、かなりポップ寄りだった。

しかし、ボーカルの稲葉浩志さんも『ラウドネス』を好んで聞いていたり、また、松本さんも元々『エアロスミス』や『ヴァン・ヘイレン』などのハードロックに影響を受けていることから、徐々にロック色を強めていくことになる。

そうした流れを経て、ルックスの良さや、キャッチーなフレーズでどんどんメジャーになって行くB’zに対し、洋楽マニアなどからは「パクリ」や「マネ事」として軽く見られ、正当な評価がされないという時期があった。

そんな風潮が一部で蔓延していたことに加え、あまりにもメジャーになりすぎた結果、B’zを好きで聞いていた人も「ただのミーハー」や「薄っぺらい」などと思われることを嫌い、ファンだというのを「あえて公言することでもない」「公言できない」ような空気が、絶頂期の90年代~2000年代の始めくらいに掛けては何となく存在していたのだ。

継続する事の偉大さ、それが30年経ち圧倒的な存在に

だが、20周年、25周年と経過することで、徐々にそういったB’zに対する軽い扱い、風潮も影をひそめてくる。

それは、ただ長くやっていただけではなく、クオリティの高い楽曲や、ファンを裏切らないパフォーマンスを常に提供し続けてきたという2人の努力の賜物だと言えるだろう。

30年続いているバンドは数あれど、これだけの活動量と、現役感を維持している人たちはほとんど居ないはずだ。

そんなB’zの凄さと、観客やアーティストからのリスペクトが顕著に表れたのが、2017年に開催されたロックフェス『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』でのステージである。

フェス全体が、他のアーティストや、そのファンさえも、トリ(1日目)で登場するB’zをお膳立てするかのような雰囲気を作り、いざB’zが登場すると、その圧倒的な存在感とパフォーマンスに、会場は異常なまでの盛り上げを見せ、まさに神がかり的なライブとなった。

「当日フェスに参加していたアーティストが、B’zが始まった瞬間そのステージ見たさにアーティストフードコートから殆ど居なくなった」

という伝説が生まれたとも言われている。

そして、アンコールで演奏した「ultra soul」の後、その『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』のステージに立った感想を述べた稲葉さんは

「新たな出会いがあって、こんなにも素晴らしい景色が見られる」

「長くやってると良いことあるな」

と、しみじみと語っていた。

DINOSAUR (初回限定盤)(Blu-ray付)(ROCK IN JAPAN FESTIVALのステージを全曲収録)

日本では、特にロックやハードロックになると、どうしても「洋楽」と比較され、オリジナルとして評価されない傾向がある。

そうした中で、成功はしたけれど、2人の中にはどこか歯がゆい思いもあったのかもしれない。

それが、30年ブレずにやってきたことで、自分たちの曲を聞いて育ってきたと「リスペクト」してくれる若いバンドも出てきたり、様々なアーティストのファンが入り乱れるフェスでは「レジェンド」として迎えてもらえるまでになった。

続けてきたからこそ「報われた」という思いが、こういった言葉に表れたのかもしれないと感じた。

まさに、このフェスで見せたパフォーマンスは「30年積み上げてきたものは伊達ではない」ということを見せつけるものとなっていた。

間違った評価はこれまでだ!堂々とB’zを語れ!

「パクリ」で影響を与え合う、それは音楽の基本です|どんなミュージシャンも、100%、誰かの影響を受けてるから、パクリとかそんなことは考えない方がいいんですよ。「その音楽が好きだから。好き」。誰かがパクったとか、パクリ=悪とか、もったいないよね、その考え方。|そういうイメージは、すごく消えてほしい。だって、まったく同じように洋楽だってパクっているんだし。
マーティ・フリードマン氏(元メガデス・ギタリスト)インタビュー|日経ビジネス

ハッキリ言えば、過去の遺産を上手く引用できないようなアーティストでは、良いものなんか作れないだろう。

それは音楽家だろうが画家だろうが、アーティストの世界ではオマージュや引用はリスペクトの証でもある。

世界的に見ても、これだけのギターリストとボーカリストがタッグを組んで、ハイクオリティな楽曲とライブを提供してくれるバンドは貴重な存在。

それに、80年代後半から2010年代と、時代を超えても変わらずに、安定した活動を続けてくれるようなアーティストは稀なのだ。(年齢を重ねても変わらぬイメージや、パフォーマンスに衰えを感じさせない2人を見れば、その驚異的なストイックさが理解できるはず)

これだけ偉大なアーティストと同じ時代を生き、リアルタイムで触れることが出来るにもかかわらず「メジャーすぎるから?」「洋楽のコピーだから?」そんな、浅い見方しかせずに聴き逃すのは、本当に残念なことなのである。

当たり前のように提供されるクオリティの高さに、麻痺してしまったのか、その凄さに気づかずにB’zを過小評価し、スルー出来る日本人は、ある意味、贅沢すぎるとでもいうべきか・・・

「B’zを聴かないなんて、もったいない!」

少しでもB’zに興味のある方は、先入観を無くし、是非、触れてみて欲しい。31年目に突入し、過去の作品、また新たに生み出される彼らの今の音楽から、何かを感じ取って貰いたい。

これだけの長い間、日本のトップに君臨し続けているアーティストを知ることは、人生にとって決して無駄にはならないはずだ。

       

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