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- スケボーのメダリストコンビ、西矢椛&中山楓奈「ラスカルの話」で大人がザワつく?先入観が生む世代間ギャップもある?
26日に行われた東京五輪スケートボード女子ストリートで、日本代表史上最年少で金メダルを獲得した西矢椛(もみじ)選手。オリンピックの日本人最年少メダルリスト(13歳)となったことにも驚かされたが、彼女の金メダル獲得後のインタビューも話題になった。
競技中は「ラスカルの話」をしていたで反応したのは…
同競技では中山楓奈選手も銅メダルを獲得したことで、日本人のダブル表彰台となり、前日には男子の堀米雄斗選手も金メダルを獲得したことから、日本のスケートボードの層の厚さを見せつけたわけだが、何よりも話題となったのが西矢選手が競技後のインタビューで言った一言だった。
インタビューでは、競技中に中山と2人で話をしていたことに話が及び、何を話していたのかという質問に彼女はこう答えた。
「ラスカルの話をしてました。(スケートボードとは)全然関係ないです」
まさかの「ラスカル」
ラスカルといえば、世界名作劇場「あらいぐまラスカル」、日本人にはお馴染み(ある年代には)のアニメで、誰もがそのラスカルを思い浮かべ、13歳の可愛らしいルックスと相まって「ほっこり」したのだが、ちょっと待てよと…
アニメが放送されていたのは70年代後半、その後、再放送が何度かあったにしても、せいぜい80年代がラスカルに触れて育った世代だ。言ったら彼女の親の世代がいいところ。なのに現代の中学生や高校生の口から出てくる「ラスカル」が、まさかあの「ラスカルのはずがない」という声がネットで沸き上がったのだ。
だが、そんなことは関係ない、秒速のごとく反応したのは「あらいぐまラスカル」陣営だ!
可愛いスケボーに乗ったラスカルのイラストと一緒に、祝福のコメントを公式ツイッターに投稿。
「メダル獲得おめでとうございますミャー♫」
なんとも分かりやすい浮かれっぷりで、その仕事の速さにも感心させられたが、悲しいかなコメント欄には…
「君のことじゃないよ」「ヒップホップの方な」
といったツッコミも散見された。
イギリスにディジー・ラスカルなるビップホップMCがいるという話だし、中にはYouTuberにそういう名前の人がいるだとか、色んな憶測が飛び交った。確かに今どきの子だし、スケボーやってるようなイケてる子だもん、どっちかって言えばそっちの方だよなという勝手な思い込みが「あらいぐまラスカル」どんどん落ち込ませてしまっていた。
まさかの「どストレート」に安心する大人、そして悪い癖
彼女たちにとっての「ラスカル」が何者なのかが判明しないまま、その日は終わってしまい、世の中的にはほぼ「あらいぐまラスカル」説は「無い」という結論が出ていたので、「あらいぐまラスカル」陣営は意気消沈していたはずだ。
そして一夜明け、ようやく真相を深堀したインタビュアーが現れた。
インタビュアーの草薙和輝アナが「ラスカル、これはなんのことでしょう」と質問。すると西矢は「それは楓奈の試合中に聞いてるラスカルの歌の話をしました」と回答。BGMには「あらいぐまラスカル」のオープニング曲が流れており、草薙アナはもう一度「ラスカルって、なんのラスカルですか?流れてる曲ですか?」と質問すると、中山は「はい。なんか調べてたら出てきて、良いなと思ったから聞いてます」と「あらいぐまラスカル」のオープニング曲「ロックリバーへ」であるとした。
出典:デイリースポーツ
まさか一旦落とされてからの大逆転勝利!誰もが素直に思い浮かべた、あの「あらいぐまラスカル」で正解だったのだ!
なんとも、気を揉んだ一件だったが、イメージや思い込みでで決めつけてしまう大人たちの「悪い癖」が出てしまった出来事だなと、つくづく思い知らせてた。
今どきの子供や若者は「こういうものだ」と、勝手に古くさいものは受け入れられないんだと、無意識にバリアを張ってしまっているのは実は大人の方で、近年、世代間ギャップが色々と問題になるご時世、それを生む要因の一つがこういった若者に対する先入観なのかもしれない。
こうして世代を越えて通じあえることがあるんだと教えてくれた「ラスカル」に、「アンタじゃない」とツッコんだ大人を代表して一言
「ごめんなさいラスカル、そしてありがとう!」
そうそう色々思い出したよ、この曲「ロック・リバーへ」だ!