最近では、子供の『将来なりたい職業ランキング』の上位に『YouTuber』がランクインするようになり、度々「よく出来た大人」の嘆きが聞こえてくるが、じゃあ、なぜ『YouTuber』がダメと言われるのか…
正直その理由に納得させられたことはない。
YouTubeは突然なくなるかも知れない?
自称賢い大人が『YouTuber』 を否定する時に、まず言うのがこれだ。
「突然YouTubeってなくなるかもしれないじゃん。明日、YouTubeなくなりましたみたいな」
出典:TBSラジオ「伊集院光 深夜の馬鹿力」
知り合いから、孫がYouTuberの塾に行くことについてどう思うか相談されたとというタレントの伊集院光が、自身のラジオで持論を展開した。
しかし、それが分かりやすいほど『YouTuber』を否定する人達の声を代弁しているかのようで、世間的には博学?知識人的なイメージのある伊集院から出た意見としては、あまりにも説得力に乏しいものであった。
「そう考えると、YouTube塾に行ったとて。少年が大人になった時、YouTubeなんてものがあるのかどうかは分からない」
出典:TBSラジオ「伊集院光 深夜の馬鹿力」
「突然なくなるかも…大人になった時にあるかどうかわからない…」
そもそも、そういった不安が全くない職業は、時代と共に徐々に少なくなってきている。かつて絶対的安定を誇りエリートの憧れだった「銀行員」でさえ、近年「電子マネー」や「AI」といったテクノロジーの発達で、数年後には人を必要とする業務はほとんど無くなるというのが、もはや常識になりつつある。
それこそサラリーマンなら、どんな大企業に就職しても、潰れて無くならないという保障はどこにも無いわけで、それをYouTuberにだけ当てはめるのはなぜなのだろうか…
「YouTubeなんてものはさ、一会社が提供してるサービスだからさ、急になくなったっておかしくないじゃん。」
「現に、その辺、細かく公開してないけど、YouTuberの人がYouTubeの大もとからもらえてる広告料みたいな、一人見たらいくらみたいな額ってどんどん下がってるわけじゃんか」
出典:TBSラジオ「伊集院光 深夜の馬鹿力」
「 一会社が提供してるサービスだからさ、急になくなったっておかしくないじゃん 」
それを言うなら、会社勤めだってその一会社の業績に左右されるわけで、いつ無くなるともリストラされるとも限らない。
「広告料が下がっている」という指摘もしているが、人気YouTuberは再生回数で発生する広告料だけが収入ではない。
企業との契約、コラボなど…彼は「YouTubeなんてものは」と言うが、彼程度の芸人?タレント?なんかよりも影響力や発信力は大きく、企業(スポンサー)からの評価は高い。
今やネット上のマーケティングは、テレビよりもピンポイントで効率が良いため右肩あがりだ。広告料云々を頭打ちのテレビ側の人間が指摘するのは失笑されるだけだろう。
夢は夢、子供が安定を求めるような世の中に未来は無い!
子供がなりたいと思う将来は、いわば「夢」だ。現実を知らないからこそ見られるもの。ある意味子供だけの特権なのかもしれない。
当然、プロ野球選手、サッカー選手、アイドル、歌手、社長…どれも自分の実力や現実を知った大人が望むことは出来ないもの。
YouTuberが、同じく上位に入ってくるこれらの職業と何が違うと言うのか。
公務員になりたいと言えば、親は喜ぶのかもしれない。
だが、そんな夢の無い将来を口にするような子供ばかりになる世の中が、果たして健全なのだろうか…
大人は、子供がどんな将来を夢見ようとも、それを否定するのではなく、挫折をした時に絶望を感じないように、他にも様々な選択が出来るような環境を作ってあげることだけを考えれば良い。