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- あいみょんの感性に驚愕!影響を受けた人は?形に囚われない人間性が支持される
テレビ朝日系で放送されている『関ジャム 完全燃SHOW』では、ジャンルを問わず、さまざまな音楽家をゲストに迎え、深堀して検証していく音楽バラエティー番組だが、その番組に今をときめくシンガーソングライターの『あいみょん』がゲストとして登場。
その音楽性のルーツや曲作りの仕方など、彼女の才能の一端が見える放送となった。
理論や形に囚われる人は天才にあらず
この番組では、よく音楽プロデューサーがヒット曲や、アーティストを分析して解剖するみたいな事が行われるが、今回 『あいみょん』 本人が番組に出演することで、ヒット曲や優れた曲が必ずしもその分析通りにはいかない、アーティストの才能による部分が大きいということが分かるような一幕があった。
あいみょんにとっての神様は草野マサムネ
番組では 『あいみょん』 の曲作りについて話が進み、その上で「影響を受けたアーティストは?」という質問に及ぶ。彼女はその質問に「スピッツの草野マサムネ」の名前を挙げ「私の神様」というほど尊敬し、影響を受けているということを明かした。
またその流れで「衝撃を受けた歌詞」として、スピッツの『醒めない』という曲のサビの部分が紹介された。
その歌詞には「ロックへの情熱が醒めない」というような意味が込められており、あいみょん曰く 「日本を代表するバンド」になっても、まだまだロックというものに「醒めていない」とに感動したとも言っている。
元々パンクをやりたかった草野が、それが叶わなくても最初に受けた衝撃から今だに醒めず、その思いを今も「温め育てている」という歌詞の内容に、草野のルーツを妄想できると、その凄さを語っていた。
凡人では知りえない天才同士の心の会話
そうした彼女の草野への想いを聞いた、音楽プロデューサーの『いしわたり淳治』氏は
「今聞いて腑に落ちた」
「ロックを一生懸命にやっている草野さんを見て、ロックを聞かない人が増えている現状に対してのアンサーソングみたいにして書いてる感覚?…」
と、あいみょんの代表曲『君はロックなんか聴かない』の出来た経緯を本人に聞くと・・・
「いや…違います」
その答えに、いしわたり氏が撃沈!
まさに天才アーティスト同士の心の交流に凡人が入る隙はないようだ。
コードなんか知らない?
そして番組はさらに、過去の放送で音楽プロデューサーの蔦谷好位置氏が、あいみょんの『愛を伝えたいだとか』には「Just The Two Of Us」進行という音楽家の間でも有名なコード進行が使われていることを解説したVTRを紹介。
そのVTR後、スタジオに居た音楽プロデューサーのmabanua氏から「コード進行はどこまで意識しているのか?」という質問が…
それに対するあいみょんの答えは
コード進行は知らないんですよ。カノン進行しか知らない。
家のお風呂が沸く時の音が「カノン」だったからそれだけは知っているというあいみょんに音楽プロデューサー陣は苦笑い「Just The Two Of Us」進行 というものを、番組で取り上げられているのを見て知り「へぇ~」と思ったという。
さらにはコード自体の読み方すら良く分かっていないらしく、気持ちのいい音、汚い音(不協和音)は分かるから感覚だけでやっている
「ギターのこととか勉強したくない」
という彼女にスタジオは驚きに包まれていた・・・
まだ24歳の新生に、経験豊富なプロデューサー陣の分析が通用しないのは見ていて爽快であった。
知識に頼ったインテリ音楽家では理解できない感性が『あいみょん』の音楽の根底にあることを理解すると共に、アーティストとして表舞台に立つ人間と、裏方として支える人間との違いが垣間見れ、とても興味深い放送回であった。
◇ ◇ ◇
現代に突如現れた才能が、90年代の音楽に影響を受け、それが今のヒット曲に反映されているというのは、その時代に青春時代を過ごした人間からすると「時代は回る、良いものは必ず残る」ということを体現できており、感慨深いものがある。
幅広い世代の耳に心地よい曲が出来る裏には、彼女の人間性や感性、そして日本人が聴き慣れたスピッツが好きという一面が、どことなく安心感を生む要素なのかなぁなんて…
そんなことを思いながら『マリーゴールド』のループは止まらない…